2021年11月 テーマ登山コース(鷹取山〜木幡山〜羽山)

2021年11月のテーマ登山コースは阿武隈山系の木幡山縦走に出かけました。

昨晩から快晴の放射冷却でとても冷えた朝、元気に登山開始です!

今回は隠岐津島神社から鷹取山〜木幡山〜羽山〜福沢羽山神社を巡る周回縦走コースを歩きました。

およそ1,000年の歴史のある国の重要無形民俗文化財「木幡の幡祭り」の一週間前とあって、

神社周辺は色とりどりの幡が飾ってあり賑やかな雰囲気でした。

今月の座学のテーマは「プレートコンパス実技」でしたので、今回も読図をしながらの山行です。

里山歩きの核心は「登山口探し」、どこでも歩けそうな道らしき踏み跡から計画したルートの登り口を探します。

地図上で現在地を特定してから進行方向をベアリングし、フィールドでその方位角を特定して登山口を探します。

慣れれば1〜2°の違いも明確にわかるようになりますので、ぜひ身に付けたい技術ですね。

無事に登り口を見つけて登山スタート!

冷えた体を暖機運転しつつ、最後まで残った紅葉を愛でながら登ります。


一度車道に出てから登山道に戻る場所が分かり難いのも里山アルアル。

距離、標高、地形、道路のカーブの形、そして登山道がのびる方位角から総合的に判断して登り口を見つけました!


急な法面から登山道に合流すると、地形図状では荒地マークになっている杉林を登って行きました。

地形図の改訂はそう頻繁には なされていないので、植生マークは参考程度という認識でいた方が安心かもしれませんね。

しばし登ると、大きな胎内岩が出てきました。

「胎内岩」と名のつく巨岩は各地にありますが、ここの胎内岩はかなり狭いですね💧

挟まりそうだったので今回は見学のみとして先に進みました。


標高672 mの測量点付近の稜線を南南西へ進むと鷹取山の山頂です。

最高のお天気、正面には安達太良山と東吾妻! ビューティフォー‼️

今日も気持ちの良い山登りになってラッキーでした✨

朝は氷点下数度まで冷え込んだので、日陰には1日分の霜柱がキラキラと残っていました。


眺望を楽しんだ後は鷹取山をあとにして、読図をしながら木幡山、羽山を目指しました。

木幡山の稜線は何とも言えない里山歩きを楽しめました?


木幡山〜羽山といくつもの小さなアップダウンを越えて、福沢羽山神社に到着♪

こちらからは、鷹取山からは見えなかった蔵王連峰、そしてちょっとだけ月山を眺めることができました🗻

阿武隈山系の里山から月山が見えたのは初めてかも? どうりで神社に出羽信仰の石碑がある訳ですね〜👀

福沢羽山神社前の展望所で記念撮影📷

低気圧の暖域に入ったおかげで、初冬とは思えない暖かいランチタイムを楽しむことができましたよ♬


下山は隠岐津島神社と周辺遺産を見学しながら〜

推定樹齢800年の木幡の大杉は圧巻でしたね!!

下山まで素晴らしい景色を堪能できた里山登山でした⭐️


今回は読図、プレートコンパス実技に重点を置いた実習でしたが、繰り返し練習したことで習熟度が上がりましたね⁈

毎回反復して、しっかりと身につけば最高ですね〜

ご参加の皆様、お疲れ様でした!

登山ガイド 五十嵐 潤

2021年11月 テーマ登山コース(鷹取山〜木幡山〜羽山)” に対して1件のコメントがあります。

  1. トシ2021 より:

       ★ 時代と共に生きてきた木幡山
     二本松市の木幡山は福島県の名勝及び天然記念物に指定、信仰行事である毎年12月の木幡の幡祭りは国の重要無形民俗文化財に指定。有形無形の文化財として貴重な山体文化を有しています。木幡山は古代の神体山で中新世に形成された花崗閃緑岩の山体であり、山頂付近は変成岩。南西方向に馬蹄形を呈しており、新生代 古紀三紀の終わり 隆起山地の西側が沈む断裂運動があったものと想像できます。これらの地形が歴史をつくる運命に!
     南西の緩やかな斜面は日当たりがよく沢からの川もあり、人が生活を営むには好条件です。縄文の遺跡も発見され証明古代山岳信仰、中世は城館、近世は信仰として地元や周辺地域に根差した山体として時代を生き現在進行形です。近代になると廃仏毀釈や富国強兵と時代の変化に翻弄。勝利祈願の痕跡として、本殿の階段口に弾道のミサイルと球体の鉄のオブジェが確認できました。激動の時代・時代を生き続けていると強く感じます。
     今回の登山天気が良く展望を満喫し最高でした。やはりトレッキングの際は羽山神社・胎内岩側から御登り、そして鷹取場付近の展望がベストと考えます。

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