2021年6月ピーク登山コース(南蔵王縦走)

6月のピーク登山コースは、南蔵王の縦走コースから水引入道へと向かいました。

しっかりと準備体操をしてからの入山です。

今回は貴重な梅雨の晴れ間に当たりました!

(直前までは台風+停滞前線の大雨予報でしたけど、この時期の天気予報の精度は、、、)


歩き始めてすぐにアオモリトドマツの森に入るのですが、、、

だいぶ立ち枯れが進んでいました、、、

昔は酸性雨が原因だと言われていましたが、

どうやら、トドマツキクイムシの随伴菌による被害であることがわかってきたそうですね。

蔵王温泉側の地蔵岳西斜面も同様に立ち枯れが進んでしまっていますが、

蔵王の美しいアオモリトドマツとその樹氷はいつまでも健在でいてもらいたいものですね。

蔵王エリアでもコバイケイソウは当たり年のようです。

(ただ、先日の雹害のダメージが大きく痛々しい個体が多数でした)


青空のもと、刈田岳をバックに快適な縦走路を進みます♪

普段はあまり目立たない、ミヤマハンショウヅルがたくさん咲いていて驚きました!


芝草平のチングルマを楽しみにこの時期に設定したのですが、

今回はワタスゲが当たりでしたね⭐️

チングルマはチラホラ。

(早く咲いたのと、こちらも雹害の影響らしいですね)

芝草平でちょっとのんびり過ごしてからの記念撮影📷


さて、お次は宮城県最高峰の屏風岳に向かいます!

お昼近くになって、ガスも湧いてきましたね〜

広々とした屏風岳山頂でランチタイム🍙&記念撮影〜


水引平への下りはメチャメチャ急でしたが、スムーズに通過できましたね👀

水引平の池塘には、たくさんのクロサンショウウオとモリアオガエルの卵塊がありました〜

クドイくらい「今年は花が早い」と言っていますが、蔵王も漏れ無く。

ミネウスユキソウやタカネバラが見頃でしたよ♬

水引入道からに下りは延々と長い修行の道!

夏秋の目標に向けて粛々と頑張って下山しました〜

ご参加の皆様、お疲れ様でした!

登山ガイド 五十嵐 潤

2021年6月ピーク登山コース(南蔵王縦走)” に対して1件のコメントがあります。

  1. トシ2021 より:

      南蔵王縦走の魅力と責任
     変化ある登山コースに大満足しました。天気予報も外れ登山日和でした。コースが「前山、杉が峰、芝草平、屏風岳、水引入道、大日向」と凹凸ありで、植生態・火山噴出物・火山地形及び地形壊変等の観察でき充実することができました。刈田峠下山口から前山に広がる常緑針葉樹林「アオモリトドマツ」雄大でした。ただし、枯死している樹木多し。五十嵐潤先生から説明が「大量発生したガの幼虫に葉を食い荒らされており、樹勢が弱ったところにキクイムシが入り込んだとされる原因」とのことでした。酸性雨が原因と思っていましたが、現地での説明説得力があります。入口から前山~杉が峰までの登山道側面に約2千年前から噴火に伴って堆積した数多くの火山灰(テフラ)が層と地表には噴火に伴う火山弾、火山礫、火山砕屑物等(安山岩、玄武岩等)が観察できました。芝草平では「ワタスゲ」バラ科で可憐な花の群生が癒しのパワーを高層湿原「楽園」でした。屏風岳は北側に急峻な傾斜を呈し崩壊地形が見られ、流れ山地形や岩屑なだれ堆積物が沢部に確認できました。屏風岳は粘土層?水引入道は地名が気になりましたが、受講生の方から「残雪の形状が入道に似ている」旨の説明があり、事前の予備知識さすがです。スキー場までの下り「シャンボリーコース」正直疲れました。途中ブナの凍裂を見ました。
    「冬期、気温がマイナス25℃以下になると幹内部に含まれる水分でさえ凍結。水分が氷になると体積が膨張するので頑丈そうな幹でさえ割れてしまう」との説明があり自然の厳しさを実感しました。
     帰宅し、翌日泥のついたスパッツを手洗いしました。泥を乾かし乾燥した腐葉土気味の土を掃いました。その際、土の中から種のような固まりを見つけました。もしかして南蔵王の森林に生息していた植物の種なのでは・・・・・・?このような人間の身勝手かつ無意識な行動によって生態系に影響を及ぼすのではないかと。そしてその逆もありえるなと責任を痛感しました。登山って奥深いです。

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