2021年10月テーマ登山コース(面白山)
2021年10月のテーマ登山コースは、山形の面白山に登りました。
変な名前の山としてしばしば取り上げられる山ですが、
名前の由来は山頂付近が白く見えることから「面が白い山」、
あるいは、「面白権現を祀った山」だからなど、諸説あるようですね。
今回は面白山高原からの周回ルート、昔は無かったイノシシ除け柵ゲートを通って登山開始です。

お天気は晴れのちくもり、日本海上に発生した低気圧の影響が出る午後までが勝負の1日でした。
# 歩きやすい登山道 # ムラサキシキブ # シバグリが沢山落ちてました # ブナの実(殻斗)
ムラサキシキブの淡い紫色の実やシバグリ、ブナの実などから秋を感じながら、なだらかな登山道を進みます。
# 谷地形の足場は悪し # 遠くに冠雪した月山 # 立派なブナ
先の大雨の影響か、谷地形の一部は崩れていて歩きにくい所もありましたねw
標高を上げると植生がナラからブナに変わり、遠くにこの日 初冠雪した月山も綺麗に見ることができました🗻
標高の高い山では早くも、季節が秋から冬へ変わり始めていますね〜
# カモシカコース分岐 # ここからが大変! # 急登が続きます〜 # 晩秋、といった感じの紅葉もまた良し
カモシカコース分岐までトラバースした後は、山頂まで続く急登が始まります!
落ち葉で足場が悪い中、フラットフッティングで慎重に登りました〜
# もう少しで急登終了! # 山頂付近は冬間近❄️ # 山頂のお地蔵さんコンビ
急登なだけに標高はグングン上がって山頂付近にくると落葉も進んで冬間近な様相ですね🍂

面白山の山頂に到着です‼️
中盤までの良い天気は一変、強風ガスガスの山頂はとても寒くて休憩どころではありませんでした〜
山頂でのランチは諦め、三沢山まで標高を下げることにしました。
# さっさと下山 # 標高を下げると天国! # 三沢山で遅めのランチタイム
三沢山までの下山も急な坂が続きますが、掴むものがたくさんあるので助かりましたね💧

比較的快適に過ごせそうな三沢山でゆっくりランチタイムをとった後に下山しました。
今回は10月中旬の奥羽山脈の紅葉前線垂直分布を楽しむような、景色の変化に富んだ登山でしたね〜
ご参加の皆様、お疲れ様でした〜!
登山ガイド 五十嵐 潤
面白山 登山
20数人の参加者での登山。先生方、ベテランの方々新会員の方々に感謝です。安全にけがなく登山できたことが何より嬉しいです。天候の変化対応、急峻なコースへの対応を学んだ登山となりました。面白山は仙台側から見ると面が白く見えることから、「面白山」と名付けられた。との説明があり、また山形側からは積雪の多さからか「つらしろやま」と呼び親しんできたなどから類似由来の根拠でした。1000m付近を境にして植生が違いました。特に山頂付近はハクサンシャクナゲ、コメツツジ、チシマザサなどの灌木帯で山頂下山時、ハクサンシャクナゲが人知れず確認できました。以下2つのことを学習しました。
★「地図の見方と活用法」現地演習
座学で地図の見方については学んでいましたが、いざ現地演習になると現在位置や先のコース予想が困難。高低・斜距離等の解読が二次面の地図から理解するには経験しかないと痛感させられました。事前に衛星写真3Dで見ていましたが、コースの詳細な傾斜を正確には把握していませんでした。登山用語⇒「トラバース」斜面を水平方向に横切る。巻き道。「鞍部」山の尾根がくぼんでいる、あるいはたわんでいる、部分のことであり、その地形が「鞍」に似ている。現地で理解を深めました。「トラバース」については大学時代、古墳の測量で使っていた言葉であり、登山用語とは驚きました。
★面白山の成り立ちと東側の地形
中生代に土台(花崗岩)が形成され、海の時代中新世(約1000万年前)にグリーンタフの層が堆積し、陸の時代 更新世(約170万年から70万年)面白山が噴火。現在の地形を形成。東側の地形ですが、山頂から続く稜線の平たん部レンズ状に残して、北と南側に谷地形を呈しています。おそらく地殻変動と浸食による地形と想像できます。見たかったです「残念!」登りはじめ崖際で砂岩を発見。山頂付近まで粘土質の地質で気になっていましたが、中生代、海の時代があったことで整合性あり。山頂付近は安山岩と噴出物確認。深成岩→堆積岩→火成岩の経緯をたどります。その歴史が登山(ふもとから登る際、崖 沢地の岩など)で見られるのは最高です。